【セミリタイアしたおじさんの考察】日本は格差社会なのか?

資産形成、投資

こんにちは。

セミリタイアをして細々と投資を続けている、50代のおじさんです。

最近ふとした会話で「日本って格差社会だよね」なんて言葉が出たんですよね。

ニュースやネットでも「上級国民」とか「貧困家庭」とか、何かと“格差”という言葉を見かけるようになりました。

でも、本当に日本は格差社会なんでしょうか?

今回は、データと体感をもとに考えてみたいと思います。


■データで見る日本の「格差」

まずは、代表的な指標である「ジニ係数」を見てみましょう。

▶ ジニ係数とは?

所得格差を示す指標で、0が完全平等、1に近いほど格差が大きいことを示します。

国・地域ジニ係数(所得再分配後)
日本0.33
アメリカ0.39
ドイツ0.29
スウェーデン0.27

(出典:OECD “Income inequality” 2023)

こうして見ると、日本の格差は欧州よりは大きく、アメリカよりは小さいという位置づけです。つまり、「格差社会と言い切るほどではないが、確実に広がりつつある」というのが正確な表現かもしれません。


■実感としての「格差」は確かにある

セミリタイアして、普段は平日の昼間にカフェで本を読んだり、ジムで運動したりしていると、平日の時間帯に活動している人たちと自然と話す機会が増えます。

話してみると、

  • 「親の資産を引き継いで、仕事せずとも暮らしている」人
  • 「定年退職後に年金+家賃収入でのんびりしている」人
  • 「非正規で月10万円ちょっと。将来が不安で眠れない」人

生活の違いが想像以上に大きいと感じることがあります。

特に、資産の有無がライフスタイルの自由度を大きく左右しているのを肌で感じます。


■格差の根っこは「資産」にある?

日本銀行の2024年末の統計によると、日本の個人金融資産(総額約2,100兆円)のうち、60歳以上が約6割を保有しているとのこと。

また、野村総合研究所のデータでは、純金融資産5,000万円以上を持つ「準富裕層以上」は人口の約13%

一方で、貯蓄ゼロの世帯は20代で約40%、30代で30%を超えるとも言われています。

つまり、資産を持っているかどうかで、生活の“土台”がまるで違うわけです。


■セミリタイアして気づいたこと:「格差をつくる要素」は案外いろいろ

自分は決して裕福な家庭に育ったわけでもなかったですが、

  • 比較的若い頃に投資を始めたこと
  • 40代でローンを完済し、固定費が下がったこと
  • 若い頃に自己投資をして、稼ぐ力を強化することを意識したこと

これらがじわじわと効いて、結果として50代でセミリタイアできました。

でもその過程で、「やろうと思ってもできない人」が多いことにも気づきました。

  • 情報に触れる機会がない
  • 家族や仕事の環境が変えられない
  • 思考に余裕が持てない

格差って、単なるお金の問題だけじゃなく、情報格差や時間格差、精神的余裕の格差も含まれているんじゃないか、と思うようになりました。


■まとめ:日本は「静かな格差社会」

結論としてはこうです。

日本は表面的には平等が保たれているけれど、

実はじわじわと、気づきにくいかたちで格差が広がっている社会

たとえば、税制や教育、社会保障制度のあり方が「資産を持つ人に有利」な設計になっていたりします。

でも、それに文句を言っていても何も変わらない。

自分にできる範囲で、知識をつけて、行動して、備えるしかない。

セミリタイアした今でも、そう思っています。

格差がある社会で生きるなら、せめて自分だけは「情報と選択肢のある側」に立ちたい。そのために、勉強と対話はこれからも続けていきます。

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