嫌われる勇気、という懐かしいタイトルをネットで見かけて

読書

昨日、何気なくスマホでネットニュースを眺めていたら、「『嫌われる勇気』が海外で再注目」なんて見出しが目に入った。え、あの本まだ読まれてるのか、と思わずクリック。

もう何年前になるだろう。書店で平積みされていたあの赤い表紙、よく覚えている。たしか会社の後輩が「めちゃくちゃ良かったですよ!」と勧めてくれて読んだのが最初だった。アドラー心理学?聞いたことはあったけど、当時は「また新しい自己啓発本かな」くらいの印象だった。

でも読み始めてみると、ただの自己啓発本とは違っていた。対話形式で話が進むから読みやすいし、内容は実に骨太。改めて要約してみると、こんな感じだったと思う。


■『嫌われる勇気』のざっくり要約

  • 人は「過去」ではなく「目的」によって行動する。
  • 悩みはすべて「対人関係の悩み」。
  • 自分の人生に集中するには「他人の課題」に踏み込まないこと。
  • 自由に生きるには「他人に嫌われる覚悟」がいる。
  • 幸せとは「他者に貢献しているという感覚」から生まれる。

この本、当時もよくできてるなぁと思ったけど、久しぶりに読み返してみるとまた感じ方が違う。

正直、自分も若い頃は「過去のせいでこうなった」とか、「あの人がこう言ったから自信をなくした」とか、無意識に思っていた気がする。でもこの本はそうじゃないって言う。「今の自分の目的のために、過去の経験を都合よく使ってるだけだ」と。…耳が痛い(笑)。

あと「嫌われる勇気」。この言葉、いまだに重い。確かに、何かを選ぶとき、自分がどうしたいかじゃなくて「誰かに嫌われないか」で決めてしまうことってある。それが当たり前になってる社会で、「他人の承認は要らない」なんて、ロジックでは納得できても、実践するのは本当に難しい。

特に今の若い人たち。SNSやら何やらで、常に誰かの目を意識せざるを得ない。ちょっとした一言が炎上したり、無視されたり、そういう環境で「嫌われてもいい」なんて言えるのかと考えると…やっぱり難しいよな、と。


■生きづらい世界で「自分のままでいていい」と思えるか

この本が海外でも売れていると知って、ちょっと納得した。たぶん「生きづらい」と感じているのは、日本だけじゃなくて、世界中で共通の悩みなんだろう。人の目、評価、競争、孤独。便利になったはずの社会で、みんなどこか疲れている。

そんな中で、「他人にどう思われようが、自分の人生を生きる勇気を持て」と背中を押してくれるこの本は、やっぱり今でも価値があるんだなと思った。

AIが急激に進化している今、もしかすると将来は「みんなが必死で頑張らなくてもいい社会」が来るかもしれない。そうなれば、他人と比較する必要も、評価を競う必要もなくなって、「嫌われる勇気」さえ持たなくてよくなる…のかもしれない。

まあ、そんな未来が本当に来るのかはわからないけど、来ても生きていないかもしれないので、とりあえずは「自分」というものにフォーカスして生きようとあらためて思った。


今日の一言:嫌われる勇気は、思ったより重いけど、軽やかに生きるための第一歩かもしれない。

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